フレイル予防

フレイルのセルフチェックリスト

フレイルの兆候を早期に把握することは、重症化を予防するために非常に重要です。以下の項目に当てはまるものがないか、ぜひご自身やご家族でチェックしてみてください。

  • 体重減少:半年間で2kg以上の体重が、意図せず減っている
  • 筋力低下:以前に比べて、重いものが持てなくなったり、ペットボトルのキャップが開けにくくなったりしている
  • 疲れやすさ:ここ2週間、「なんだか疲れやすいな」と感じることが増えた
  • 歩行速度:横断歩道を青信号のうちに渡りきれないなど、歩く速度が遅くなった
  • 身体活動:週に1回以上の、軽いウォーキングなどの運動をしていない

※「国立長寿医療研究センター(2018) 基本チェックリストとフレイル」 をもとに作成


フレイルとは

フレイルとは、健康な状態と要介護状態の中間に位置する、身体的・精神的・社会的な活力が低下した状態を指します。加齢に伴うサルコペニア(筋肉量や筋力の低下)や、心臓病などの慢性疾患がフレイルの主な要因となり得ます。

フレイルを放置すると、心不全のような心臓病の重症化や、転倒による骨折、入院などを引き起こしやすくなります。健康寿命を延ばすためには、この早期の衰弱段階で気づき、適切な介入を行うことが不可欠です。当院では、心臓病との関連性も踏まえ、フレイルの評価と改善に力を入れています。

フレイル予防で健康寿命を延ばしましょう

フレイルの予防は、単なる体の衰えを止めることに留まりません。それは、「活動的な生活を長く続けたい」「ご自身の足で人生を歩み続けたい」という、患者さんの豊かな未来を実現するための重要な一歩です。当院では、この段階での適切な介入が、その後の生活の質を大きく左右すると考えています。

フレイルを放置すると、心不全のような心臓病の重症化や、転倒による骨折、入院などを引き起こしやすくなります。健康寿命を延ばすためには、この早期の衰弱段階に気づき、適切な介入を行うことが不可欠です。当院では、心臓病との関連性も踏まえ、フレイルの評価と改善に力を入れています。

これらの項目に1つでも当てはまる方は、フレイルの兆候があるかもしれません。もし少しでも不安を感じる場合は、お気軽にご相談ください。


フレイル予防と改善

自宅でできる取り組み

フレイル予防には、栄養管理と運動習慣の確立が不可欠です。

栄養のポイント

特に筋肉量を保つために、良質なタンパク質を意識して摂ることが重要です。肉、魚、卵、大豆製品などを毎食バランス良く取り入れるように心がけましょう。主食だけでなく、おかずをしっかり食べることが大切です。

運動のポイント

転倒を予防するためのバランス訓練や、下肢の筋力を維持する運動が有効です。例えば、椅子から立ち上がる動作を繰り返す「スクワット」や、壁に手をついて行う「つま先立ち」などは、自宅で安全に取り組める運動です。無理のない範囲で、毎日少しずつ継続することが重要です。

心臓リハビリテーションによるフレイル予防

心臓の機能が弱ると、「動くのが怖くなる」「疲れやすいから運動をやめよう」と考えがちです。しかし、それがかえって筋力を低下させ、フレイルを加速させてしまいます。大切なのは、決して自己流で無理をすることではありません。医師や専門家の管理のもと、定期的に、そして安全に運動を続けることです。

当院では、専門的な知見に基づいた心臓リハビリテーションを提供しており、心臓病を抱える方でも安心して、かつ効果的にフレイルの改善を目指すことができます。
心臓リハビリテーションは、フレイルの主な原因である心臓病の予防や再発防止にもつながります。運動療法を通じて、心肺機能や筋力の向上を図り、活動的な日常生活を再獲得することを目指します。

当院の心臓リハビリテーションについて、詳しくは下記ページをご覧ください。


フレイルが気になる方へ

「もしかしてフレイルかも?」と感じた方は、まずは一度当院へご相談ください。小山市にある当院では、循環器内科専門医がフレイルのお悩みに寄り添い、適切なアドバイスを行います。

専門医による診察と、理学療法士によるアドバイスを通じて、フレイルの状態を評価し、適切な予防法や改善法を提案します。心臓リハビリテーションが必要な方には、一人ひとりに合わせたプログラムを作成し、安心して取り組めるようサポートいたします。どうぞお気軽に当院までご相談ください。